存続を願ったビートルズから脱退
ビートルズ・メンバーのソロ活動特集第3回はポール・マッカートニーの「この1曲」を取り上げます。あ、ポールはソロとウイングスを合わせての「この1曲」になります。
ポール・マッカートニーは1942年生まれで、現在79歳。今年の6月で80歳ですけれど、創作意欲は変わらず、コロナ禍でもアルバムを制作し続けていますね。
1970年。ポールがなんとか繋ぎ止めていたビートルズでしたが、ジョンの脱退の意思を受け、ポールが先んじて脱退宣言をおこない、ビートルズは解散となります。初めてのソロ・アルバム「McCartney」は脱退を発表した1週間後にリリース。このアルバム、ほぼポールがひとりで制作したもので、10年後の1980年には「McCartney Ⅱ」、そして50年後の2020年にもコロナ禍の下、「McCartney Ⅲ」を同じような制作方法で発表しています。
ファースト・アルバムからは今でも必ずと言っていいほどライブのセットリストに入る「Maybe I’m Amazed」が収録されています。この曲、初めてライブで聴いた時には鳥肌が立ちました。
ウイングスを結成
つづく1971年のセカンド・アルバム「Ram」には外部のミュージシャンが参加し、ポールは新しいグループ、ウイングス結成に向かいます。ウイングスはポール、妻リンダ、「Ram」にも参加したデニー・シーウェル、旧知の仲であるデニー・レインが参加し、1971年12月にアルバム「Wild Life」を発表。その後も「Band on the Run」や「Venus and Mars」といった傑作アルバムを発表していきます。1975年にはずっと構想を練っていたワールドツアーに乗り出し、1976年には全米ツアーも成功させます。
しかし、1980年、初めての日本ツアーで事件が。ポール・マッカートニー大麻不法所持で逮捕。国外退去処分となり公演は全て中止に。ウイングスは活動休止となってしまいます。12月にはジョン・レノンが射殺されたことにショックを受け、自宅に引きこもることに。
ソロ活動
1980年は良いことがあまりなかったポールですが、その後はソロ活動で名作を連発していきます。スティーヴィー・ワンダーとの「Ebony and Ivory」、マイケル・ジャクソンとの「The Girl Is Mine」、「Say Say Say」といったコラボレーション作品も秀逸で、さすがポールという幅広さと楽曲の確かさがありました。
アルバムは、この時代はなんと言っても「Tug Of War」が最高ですね。スティーヴィー・ワンダー、スティーヴ・ガッド、スタンリー・クラークとゲストも豪華で今でも愛聴盤です。ほかにも89年のコステロとの共作「Flowers In The Dirt」はリアルタイムで購入した初めてのアルバムで、思い入れも強いですね。
90年代以降も「Flaming Pie」、「Memory Almost Full」、「New」、「Egypt Station」と傑作アルバムをリリースするとともに、全世界を回るツアーを敢行。先日(2/19)のことですが、北米ツアーが発表され、いよいよライブ活動が再開されるようですね。日本にも来てほしい。
私はライブを3度経験していて、大阪ドーム、東京ドーム、ナゴヤドームと3つのドームに行きました。ビートルズ時代の曲もふんだんに演奏してくれるし、70代になってもキーを下げず、水も飲まずに演奏し続けるポールにはびっくりします。
ビートルズ時代の曲には楽しみがあって、自分がジョンのパートを歌い、ポールとハモれるのが密かな楽しみ。次回の来日公演があれば80代のポールが観られるわけですね!絶対に観に行きたいと思います。
ポール・マッカートニーで一番好きな曲
ポールの「この1曲」を選ぶのも至難の業です。選ぶ人によって百人十色になりそう。候補曲だけでプレイリスト作りたい気分ですが、「Uncle Albert / Admiral Halsey」、「Maybe I’m Amazed」、「Another Day」、「Live And Let Die」、「Coming Up」、「Silly Love Songs」、「My Brave Face」、「New」などなどが厳選した私の好きな曲たち。
1曲となると、どうしてもこの曲になっちゃいます。「Band On The Run」。転調たまらん!って感じですが、やっぱりライブで盛り上がるんですよね。そして一番ライブで聴きたい曲もこの曲。何度聴いてもいいなぁと思えてしまいます。メロディが泉のように湧いてくるポールだからこそ作れた曲でしょうね。普通複数の曲にしちゃうはずですもん。あー、ライブに行きたくなってきた。来日を祈ります!
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