音楽性を変えつつ世界的な成功を収めたプログレッシヴ・ロックバンド
今日はジェネシスで一番好きな曲「この1曲」を取り上げます。
ジェネシスは、1967年にイギリス・サリー州ゴドルミングで結成されたロックバンド。
メンバーと担当楽器は以下の通り。
最終メンバー
- フィル・コリンズ(ヴォーカル、ドラムス)※1970年-1996年、2006年-2008年
- マイク・ラザフォード(ベース、ギター)※1967年-2008年
- トニー・バンクス(キーボード)※1967年-2008年
旧メンバー
- ピーター・ガブリエル(ヴォーカル)※1967年–1975年
- アンソニー・フィリップス(ギター)※1967年–1970年
- クリス・スチュワート(ドラムス)※1967年–1968年
- ジョン・シルヴァー(ドラムス)※1968年–1969年
- ジョン・メイヒュー(ドラムス)※1969年–1970年
- ミック・バーナード(ギター)※1970年–1971年
- スティーヴ・ハケット(ギター)※1971年–1977年
- レイ・ウイルソン(ヴォーカル)※1996年–1998年
バンクス、ラザフォード、ガブリエル、フィリップスらパブリックスクール「チャーターハウス・スクール」の生徒によって結成されたジェネシスは、1969年にデビュー・アルバム「From Genesis to Revelation」をリリース。
その後、グループはツアーを始め、カリスマ・レコードと契約。1970年にプログレッシヴ・ロックのスタイルでセカンド・アルバム「Trespass」をリリースしました。
フィリップスの脱退後、コリンズとハケットが加入。1971年にサード・アルバム「Nursery Cryme」をリリース。1972年には「Foxtrot」が全英12位とヒットします。1973年には「Selling England by the Pound」をリリースし、全英3位を記録。シングル「I Know What I Like (In Your Wardrobe)」は全英21位とヒットしました。1974年にはコンセプト・アルバム「The Lamb Lies Down on Broadway」を発表。大西洋横断ツアーを行い、精巧なステージ・ショーを披露。このツアーの後の1975年8月にピーター・ガブリエルはジェネシスを脱退し、ソロ活動を開始します。
コリンズがリード・ヴォーカルを担当し、1976年に「A Trick of the Tail」と「Wind & Wuthering」をリリース。イギリスでの人気に加え、徐々にアメリカでも知名度を上げていきます。
1977年にハケットが脱退し、バンドはバンクス、ラザフォード、コリンズの3人編成となりました。1978年のアルバム「…And Then There Were Three…」は全英3位、全米14位を記録し、アメリカで初のプラチナ認定を受けます。シングル「Follow You Follow Me」は初の全英トップ10入りと全米トップ30入りを果たしました。
その後も1980年「Duke」、1981年「Abacab」、1983「Genesis」と商業的な成功を収めます。1986年の「Invisible Touch」では、全米トップ5入りを果たし、タイトル曲は全米1位を獲得して人気のピークを迎えました。
1991年の「We Can’t Dance」のツアーを経て、コリンズは1996年にジェネシスを脱退。ソロ活動に専念します。バンクスとラザフォードは新しいヴォーカルにレイ・ウイルソンを迎え1997年に「Calling All Stations」をリリースしますが、これまでのような成功を収められず活動を休止しました。
バンクス、ラザフォード、コリンズは2007年に「Turn It On Again」ツアーで再結成。しかし、それ以降の活動は行われていません。2020年にコリンズ、バンクス、ラザフォードは2021年4月からのツアーに向けて再結成することを発表しました。
ジェネシスで一番好きな曲
ジェネシスは70年代のプログレ期、80年代のポップ期と音楽性が変わりますし、メンバーも入れ替わるので、人それぞれ好みの時期があると思うのですが、強いて言うなら私はピーター・ガブリエル、フィル・コリンズ、スティーヴ・ハケットが同時に在籍している時期が好きですね。アルバムでいうと、「Nursery Cryme」、「Foxtrot」、「Selling England by the Pound」、「The Lamb Lies Down on Broadway」の4作です。
ジェネシスで一番好きな曲「この1曲」は「Firth Of Fifth」と悩んだ挙句、「Nursery Cryme」収録の1曲目「The Musical Box」を選曲します。10分を超える長い曲ですが、起承転結があってドラマティック。ピーター・ガブリエルはステージの演劇性を高めた演出を取り入れますが、その辺もこういった曲があってこそだったと思います。「Nursery Cryme」には「怪奇骨董音楽箱」という邦題がついていますが、テント系のアングラ演劇を思わせるタイトルでなかなか的を射ているなと、結構好きな邦題だったりします。
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