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フェイセズのおすすめ「カバーの名曲」

カバーの名曲

今日はフェイセズがカバーした「Maybe I’m Amazed」を取り上げます。

ポール・マッカートニー「Maybe I’m Amazed」

Maybe I’m Amazed」はポール・マッカートニーが1970年に発表した初のソロ・アルバム「McCartney」に収録された楽曲。「McCartney」に収録された曲のほとんどはロンドンの自宅で録音されたものでしたが、この曲はアビー・ロードの第2スタジオで録音されたもので、ギター、ベース、ピアノ、オルガン、ドラムスを自ら担当しました。ウイングス、そしてソロでもライブでは定番のレパートリーで、毎回やってくれる曲ですよね。初めて生で聴いた時は鳥肌が立ち、うるうるしちゃったのを覚えています。

この曲は錚々たるメンバーがカバーを残していますが、カバーといえばまずはこの人、ジョー・コッカー。2004年に発表されたアルバム「Heart & Soul」の中で円熟の歌唱を聴かせてくれています。昔ほどパワフルでもないし、エグ味もないのですが、枯れた良さがあります。曲を自分のものにしてしまう才能は変わらないですね。ちょっとうるっときちゃうカバー。

大御所が続きますが、ビリー・ジョエルも2014年のトリビュート・アルバム「The Art of McCartney」の中でわりとオリジナルに忠実なカバーを残しています。このアルバムはボブ・ディラン、B.B.キング、KISS、ポール・ロジャース、デフ・レパード、スモーキー・ロビンソンなど豪華なメンバーが参加しているカバー・アルバムですが、ビリー・ジョエルの「Maybe I’m Amazed」が1曲目に登場します。レコーディング・アーティストとしては半引退状態のビリーですからこのアルバムへの参加は嬉しかったですね。

デイヴ・グロールとノラ・ジョーンズはポール・マッカートニーが2010年に受賞したケネディ・センター栄誉賞の授与式で本人の前で「Maybe I’m Amazed」をパフォーマンスしています。なかなか無い取り合わせで面白いです。見守るポールの目は鋭く、見定めるかのような表情ですが、終わると同時に柔らかい表情に変わって拍手とピースサインを送っています。

シンディ・ローパーとハートは2000年の乳がん予防キャンペーンのチャリティ番組「Women Rock! Girls & Guitars」で共演し「Maybe I’m Amazed」を演奏しています。シンディは声も出ていて80年代と全然変わらないですね。ナンシーのソロもカッコいい。そしてアンも迫力満点のステージングです。

フェイセズの演奏

フェイセズは1971年のアルバム「Long Player」にフィルモア・イーストでのライブ音源の「Maybe I’m Amazed」を収録。また、アコースティック・バージョンの演奏をシングルとしてリリースしています。私がこの曲を最初に聴いたのはポールではなく、フェイセズのカバーでした。なので結構思い入れがあるんです。

ポールが「McCartney」を発表した翌年にカバーをアルバムに収録するあたり、“良曲アンテナ”はさすがです。導入パートがロニー・レーンのヴォーカルで始まるのは意外ですし、ロッドの登場とともに盛り上がっていくのは最高にカッコいいです。あと、「Long Player」に収録されたライブ音源の音の良さにはビックリさせられます。

「Long Player」バージョン
シングル・バージョン

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