作曲、演奏、録音にこだわり洗練させる音楽の匠
昨日のスティーリー・ダンに引き続き、今日はドナルド・フェイゲンで一番好きな曲「この1曲」を取り上げます。
ドナルド・フェイゲンは1948年、アメリカ・ニュージャージー州パサイク生まれのシンガーソングライター、キーボーディスト。
1981年にスティーリー・ダンが解散した後、フェイゲンは1982年10月にソロ・デビュー・アルバム「The Nightfly」をリリースします。全米で100万枚以上をセールスしプラチナ認定を受け、全米11位を記録しました。 1982年9月にリリースされたファースト・シングル「I.G.Y.」は、全米26位となり、続く「New Frontier」は、70位でピークを迎えました。
1986年にはドラッグから立ち直ったベッカーと再会し、モデルで歌手のロージー・ヴェラのデビューアルバムを制作に参加します。
フェイゲンは1993年にセカンド・アルバム「Kamakiriad」をリリース。このアルバムはベッカーがプロデュースを担当し全米10位を記録。グラミー賞最優秀アルバム賞にノミネートされました。
3枚目のソロ・アルバム「Morph the Cat」は2006年3月14日にリリースされ、全米26位を記録。グラミー賞の最優秀サラウンド・サウンド・アルバム賞を受賞しました。
2012年には4枚目のアルバム「Sunken Condos」をリリース。このアルバムは全米12位を記録し、健在ぶりをアピールしました。
また、2012年にはフェイゲン、マイケル・マクドナルド、ボズ・スキャッグスの3人でデュークス・オブ・セプテンバーとしてツアーをおこないました。そのうちのニューヨークのリンカーン・センターでのコンサートは映像作品「Live at Lincoln Center」として残されています。
1993年の「Kamakiriad」以降、スティリー・ダンでの活動も再開させ、スタジオ・アルバムも制作します。2017年にウォルター・ベッカーが亡くなってからもスティーリー・ダンを継続させ、コンサートを中心に活動を続けています。
ドナルド・フェイゲンで一番好きな曲
ドナルド・フェイゲンはスティーリー・ダンと同時くらいに聴き始めました。もちろんアルバムは「The Nightfly」でした。まあ、このアルバムの完成度ったらすごいですよね。ジャケットもカッコいいし、もう完璧なパッケージです。スティーリー・ダン時代のエピソードからしても、フェイゲンは他のミュージシャンとは違って、その姿勢は求道者と呼べるもので、自身の作品に対するこだわりは飛び抜けているように感じます。特にサウンドについては、スティーリー・ダン時代から最先端の技術力を感じさせましたが、ここまでクリアにいろんな楽器が聴こえるものなんだと改めて技術の素晴らしさを再確認しました。
「The Nightfly」からだいぶ間が空いたのですが、「Kamakiriad」が私にとってのリアルタイム。こちらも安定の仕上がりで浪人時代によく聴いていました。美術系の浪人生だった私は、音楽と美術でジャンルは違えども、フェイゲンのような姿勢でものづくりに臨まなくてはいけないと思わせてくれる転機のようなアルバムです。
ドナルド・フェイゲンで一番好きな曲「この1曲」は代表曲ですが、あまりにも好きすぎる1曲。「The Nightfly」収録の「I.G.Y.」を選曲します。もう完璧すぎて何も言えない。全ての楽器が立っていて、淀みのないサウンドはー。あ、野暮ですね。定期的に脳内再生される曲。
コメント