女性グループのパイオニア
今日はシュープリームスで一番好きな曲「この1曲」を取り上げます。
シュープリームスは1959年にアメリカ・ミシガン州デトロイトで結成されたアフリカ系アメリカ人による女性ヴォーカル・グループ。
デトロイトのヴォーカル・グループ、プライムズ(のちのテンプテーションズ)のマネジャーだったミルトン・ジェンキンスは、プライムズの女性版グループ、プライメッツを結成することを考え、ダイアナ・ロスとメアリー・ウィルソン、フローレンス・バラードにベティ・マグロウンの4人がメンバーとなります。
ジェンキンスの指導と資金援助を受けたプライメッツは、レイ・チャールズやドリフターズなどのヒット曲をデトロイト周辺のクラブで演奏し始めます。カルテットはすぐに地元のファンに支持されるようになり、地元の有名なタレント・コンテストで優勝した後、プライメッツは1960年にモータウンの重役であるベリー・ゴーディのオーディションを受け、 1961年1月にレコード契約を結びます。ロス、ウィルソン、バラードのトリオとなりシュープリームスと改名します。
1961年から1963年にかけて、シュープリームスは6枚のシングルをリリースしましたが、いずれもトップ40にはチャートインしませんでした。 グループはマーヴィン・ゲイやテンプテーションズなどのレコーディングで手拍子やコーラスで貢献。経験を積んでいきます。
1963年12月にリリースされたシングル「When the Lovelight Starts Shining Through His Eyes」が全米23位を記録するヒットとなります。この曲はモータウンの作曲・プロデュース・チームのホーランド=ドジャー=ホーランドが初めて担当した曲でした。
1963年後半、ベリー・ゴーディはダイアナ・ロスをグループのリード・シンガーに選びます。 バラードとウィルソンは定期的にアルバムでソロを披露し、バラードはその後2年間、コンサートでソロ・ナンバー「People」を歌い続けました。
1964年6月にシングル「Where Did Our Love Go」をリリース。 この曲は全米1位を獲得し、イギリスでも3位に到達する大ヒットとなりました。
その後、「Baby Love」、「Come See About Me」、「Stop! In Name of Love」、「Back in My Arms Again」の4曲が連続してヒットしました。
1965年までには、シュープリームスは国際的なスターとなっていて、1966年末までに、「I Hear a Symphony」、「You Can’t Hurry Love」、「You Keep Me Hangin’ On」などNo.1ヒットを連発。シュープリームスは黒人だけでなく白人にも人気があったため、ゴーディはニューヨークのコパカバーナなどの有名なクラブで公演をおこない、アメリカの中流階級のオーディエンスに対応。 ブロードウェイやポップスのスタンダードを自分たちのヒット曲と一緒にレパートリーに取り入れることにより、シュープリームスは黒人音楽界で初めて完全なクロスオーバーの成功を収めたアーティストの1つとなりました。
ゴーディのダイアナだけを前面に押し出した売り方に不満を募らせ、バラードがうつ病、アルコール中毒を発症。1967年6月には解雇され、後任としてシンディ・バードソングが加入。グループ名も、ダイアナ・ロス&ザ・シュープリームスとなりました。1970年には、ダイアナ・ロスがソロに転向。後任のリード歌手としてジーン・テレルが加入します。グループ名は再びシュープリームスに戻りました。1970年代半ばにはリンダ・ロウレンス、シェリー・ペイン、スーゼイ・グリーンが加入してラインナップが変わりました。
1977年にメアリー・ウィルソンが独立。この時点でシュープリームスは解散となりました。
シュープリームスで一番好きな曲
シュープリームスはもう私が生まれた頃からずっとどこかで流れていて、身体に刷り込まれている音楽ですね。意識的に音源を聴いたのは高校生の頃。当時はダイアナ・ロスの「If We Hold On Together」が日本でも大ヒットしていて、そういえばシュープリームスちゃんと聴いたことないなとベスト盤を手にしたのが最初でした。
シュープリームスで一番好きな曲「この1曲」は名曲多くて迷いました。最終的には「Stop! In Name of Love」、「Baby Love」、「You Can’t Hurry Love」に絞られ、「You Can’t Hurry Love」を選曲。シュープリームスというとやっぱりダイアナの唯一無二なかわいい歌声に注目しちゃうんですが、この曲が一番かわいらしさを後押ししているように思いますね。
90年代後半にアメリカへ旅行したんですけど、たまたまダイアナ・ロスのコンサートを現地で観ることができて、もちろん「You Can’t Hurry Love」も演奏してくれたのですが、変わらぬ歌声に感動したのを思い出します。
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