オルタナティブ・ロックの先駆者的バンド
今日はダイナソーJr.で一番好きな曲「この1曲」を取り上げます。
ダイナソーJr.は、1984年にアメリカ・マサチューセッツ州アマーストで結成されたロックバンド。
メンバーと担当楽器は以下の通り。
- J・マスシス(ヴォーカル、ギター)
- ルー・バーロウ(ベース)
- マーフ(ドラムス)
マスシスとバーロウは、マサチューセッツ州西部の高校に通っていた1982年に結成されたハードコア・パンク・バンド、ディープ・ワウンドで活動していました。
ディープ・ワウンドは1984年半ばに解散。そこからマスシスはいくつかの曲を書き、バーロウはベースに転向します。元ディープ・ワウンドのヴォーカリストだったチャーリー・ナカジマとドラムスのマーフをメンバーに加えました。
4人で活動を始めましたが、ライブ中にナカジマの不適切な発言があり、翌日に解散。数日後、マスシスはバーロウとマーフとともにトリオ編成の新しいバンドを結成。ダイナソーと名乗り、マスシスとバーロウがリード・ヴォーカルを担当しました。
1985年7月にデビュー・アルバム「Dinosaur」をリリース。マスシスが全曲を書き下ろし、リード・ヴォーカルの大半はバーロウが担当していました。
アルバムのリリース後、ダイナソーはニューヨークに車を走らせてはライブをおこなっていました。そこでソニック・ユースと親密になり、 1986年9月にソニック・ユースとダイナソーは一緒にツアーに乗り出します。
1987年12月にはセカンド・アルバム「You’re Living All Over Me」をリリース。リード・ヴォーカルのほとんどをマスシスが担当し、バーロウは2曲を作曲しました。
アルバムのリリース直後、同じ名前のスーパーグループ、ダイナソーが名前の使用をめぐって訴え、以降は「Jr.」が追加されました。
ダイナソーJr.は1988年9月にシングル「Freak Scene」をリリースし、イギリスでブレイク。10月にはサード・アルバム「Bug」を発表。イギリスのインディ・チャートで1位を獲得します。
アルバムの成功にもかかわらず、マスシスとバーロウの間の緊張がバンドの生産性を阻害し始め、1989年「Bug」ツアーを行った後、バーロウはバンドを脱退しセバドーの活動を活発化させます。
混乱が続く中、1990年にサイアーレコードと契約。1991年に「Green Mind」でメジャーデビューを果たします。このアルバムは事実上、J・マスシスのソロ・アルバムであり、マーフがドラムスを担当しているのは数曲のみで、マスシスはドラム・パートの多くを自分で録音し、オーバーダビングによって様々な楽器パートを重ねています。
1990年代初頭の音楽環境の変化の中で、バンドは自分たちのライブが好評だったことを知り、ベースにマイク・ジョンソンを加えた新しいラインナップでレコーディングすることにしました。今回のレコーディングでは、マーフとジョンソンが全面的に参加。シングル「Start Choppin’」はイギリスでトップ20入りを果たし、その後のアルバム「Where You Been」はイギリスでトップ10入り、アメリカではトップ50入りを果たしました。
マーフは「Where You Been」のツアーを経てバンドを脱退。バンドのその後のアルバムは、ほとんどの部分をJ・マスシスが一人で録音し、ベースはマイク・ジョンソンが引き続き担当しました。1994年に「Without a Sound」をリリースし、アメリカで44位、イギリス24位を記録。
1997年の「Hand It Over」の後にダイナソーJr.は解散。 1999年、マスシスはJ・マスシス+ザ・フォグという名前でソロ・アルバムをリリースしました。
1990年代半ばからマスシスとバーロウとの緊張関係に変化がおとずれ、2000年代に入ると同じステージで共演するようになります。
ダイナソーJr.は2005年にオリジナル・メンバーで再結成し6月にはヨーロッパ・ツアーを開始。2007年には新作アルバム「Beyond」をリリースしました。
その後は「Farm」(2009年)、「I Bet on Sky」(2012年)、「Give a Glimpse of What Yer Not」(2016年)と順調にリリースを重ね、現在も活動中です。
ダイナソーJr.で一番好きな曲
ダイナソーJr.も昨日のソニック・ユース同様、グランジ、オルタナのブームの時に初めて聴きました。フィードバック、ディストーションを多用したノイジーなギター、メロディックなベース、パワフルで小気味のいいドラムス。そしてそこに乗っかる決して上手くはないけれど良い味が出てるヴォーカル。すぐにお気に入りバンドとなりました。
最初に聴いたアルバムは「Green Mind」。J・マスシスのソロといっても良いようなアルバムですが、このアルバムは好きでした。かなり聴き込みましたね。ここを入り口にバーロウ在籍時のアルバムも聴いていくことになります。「Green Mind」と「Bug」が一番聴いたアルバムです。
ダイナソーJr.で一番好きな曲「この1曲」は「Green Mind」の1曲目に収録された「The Wagon」を選曲します。もう、ワゴンはいきなり発車してビビります。笑。乗り遅れそうになってもポップなメロディがしっかりつなぎとめてくれる。アルバムの導入としても最高な1曲。
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