1990年代初頭のオルタナティブ・ダンス・シーンを牽引
今日はジーザス・ジョーンズで一番好きな曲「この1曲」を取り上げます。
ジーザス・ジョーンズは1988年にイギリス・ブラッドフォード=オン=エイヴォンで結成されたロックバンド。
オリジナルメンバーと担当楽器は以下の通り。
- マイク・エドワーズ(ヴォーカル、ギター)
- ジェリー・デ・ボルグ (ギター)
- アラン・ヤワルスキー(ベース)
- イアン・ベイカー(キーボード)
- ジェン(ドラムス)
1988年後半、スペインで休暇を過ごしていたマイク・エドワーズ、イアン・ベイカー、ジェリー・デ・ボルグは、当時所属していたバンドを脱退し、自分たちのバンドを結成することを決意します。アラン・ヤワルスキーとジェンを加えメンバーが固まります。
1989年10月にファースト・アルバム「Liquidizer」をリリース。シングル「Info Freako」は、ヒップホップの要素とギターロックを融合させたサウンドで高い評価を得ます。
1990年春にはセカンド・アルバム「Doubt」をレコーディング。冷戦の速やかな終結をテーマにした収録曲「Right Here, Right Now」は1990年9月にリリースされ、アメリカでは2位、イギリスでは31位を記録しました。このヒットも手伝って、1991年1月にリリースされた「Doubt」はイギリスで1位、アメリカでも25位と成功を収めます。
「Doubt」からは「Real, Real, Real」と「International Bright Young Thing」がイギリスでの2大ヒット・シングルとなり、イギリスのシングル・チャートでそれぞれ19位と7位を記録しました。 1991年、ジーザス・ジョーンズはMTVアワードで「ベスト・ニュー・アーティスト賞」を受賞します。
1993年1月にはサード・アルバム「Perverse」をリリース。イギリスで6位、アメリカで59位を記録。コンピュータ技術を全面的に取り入れた「Perverse」は完全にデジタルで録音された最初のロック・アルバムの一つといわれています。
「Perverse」のリリース後、ジーザス・ジョーンズは長期の活動休止に入り、1996年12月までレコーディング・スタジオには戻りませんでした。4thアルバムのレコーディング後、アルバムのリリース前にジェンがバンドを脱退しました。1997年8月に4thアルバム「Already」をリリースした後、ジーザス・ジョーンズは所属していたEMIを離脱します。
メンバーはその後も連絡を取り合い、ドラムスにトニー・アーシーを迎えて復活。2001年10月に5thアルバム「London」をインディーズのレーベルMi5レコーディングスからリリースします。2002年5月には「Never Enough: the Best of Jesus Jones」がリリースされました。
その後はアルバムのリリースはなく、ライブを中心とした活動をおこないます。2013年12月にはトニー・アーシーが脱退し2014年1月にはジェンが復帰。2018年4月に久しぶりのアルバム「Passages」をリリースしました。
ジーザス・ジョーンズで一番好きな曲
ジーザス・ジョーンズが牽引した1990年代初頭のオルタナティブ・ダンス・シーンはグランジが隆盛するまでの一過性の音楽というイメージがありますが、ヒップホップ、ハウス、テクノとロックが融合した音楽は斬新で、90年代の到来と共に新しい時代が来たことを実感させられるようなムーブメントでした。
当時は高校生で、ビルボードTOP40を毎週欠かさずチェックしていたので、ジーザス・ジョーンズも「Right Here, Right Now」がチャートを上がっていくのをリアルタイムで体験しました。キラキラしてましたね。
さて、ジーザス・ジョーンズで一番好きな曲「この1曲」はやはりこの曲。「Doubt」収録の「Right Here, Right Now」を選曲します。ポップなメロディと踊れるグルーヴ。そこにマイク・エドワーズのザラついたヴォーカルが絡まって、オリジナリティあふれる1曲となっています。
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