レディオヘッドで一番好きな曲
ミュージシャンごとの一番好きな曲を紹介していく「この1曲」。
今日はレディオヘッドです。
レディオヘッドは1992年にデビューしたイギリスのバンドです。
メンバーはトム・ヨーク(vo/g/key)、ジョニー・グリーンウッド(g/key)、エド・オブライエン(g)、コリン・グリーンウッド(b)、フィル・セルウェイ(ds)の5人組。
ギターが3人いることからもわかる通り、パンクやポストパンクの影響を感じさせるギターロックのバンドでした。
1997年に発売された3枚目の「OK コンピューター」は780万枚を売り上げる大ヒットとなって、
彼らを世界的なスーパーバンドに押し上げました。
しかし、2000年。これまで評価を獲得していたスタイルから、
エレクトロニカに舵を切った4作目「KID A」を発表します。
私はこのアルバムがレディオヘッドの最高傑作であると思いますし、
「この1曲」もこのアルバムの収録曲「The National Anthem」を選びます。
暴力的で高揚感のある音
「The National Anthem」は出だしのベースのメロディがキャッチーでグルーヴィーです。
そこにドラムが絡んでいき、曲をリードしていきます。ベースはこのあとずっとループ。
ようやくというタイミングでトムのヴォーカルが入ってきますが、かなり加工された声で楽器的。
歌ってる歌詞もすごくシンプルなんだけど、受け取り方がいろいろある内容です。
ホーンセクションは最初は規律がある感じだけど、進むにつれてフリージャズ化。
もうこのあたりはリズム隊の抑圧、コントロールされたグルーヴと、
ホーンの暴力的なぶっ放しで高揚感を感じます。聴いてて気持ちいい。
そして最後にはずっと続いてきたベースがなくなり、
ホーンセクションが前面に出てきて曲を終えます。
抑圧していた力が無くなり、たがが外れたように暴発することを連想させる。
だから「The National Anthem=国歌」という曲名になったのかと勘ぐりたくなります。
また、この曲でホーンセクションを、
次の曲「How to Disappear Completely」でストリングスをフィーチャーするあたりが、
今までの枠にははまらないという気概が感じられていいなぁと思うんです。
そんな「The National Anthem」が私が選ぶレディオヘッドの「この1曲」です。
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