ロバート・グラスパーのおすすめ「カバーの名曲」

カバーの名曲
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今日から始まる新しい投稿「カバーの名曲」。これまでもカバー曲を多く取り上げてきたのですが、コーナーを新設して原曲とカバー曲、双方が素晴らしいと感じる名曲を紹介していこうと思います。1回目の今日は、ロバート・グラスパーがカバーした「Maiden Voyage / Everything In Its Right Place」を取り上げます。

Maiden Voyage / Everything In Its Right Place

この曲はロバート・グラスパーが2007年に発表した「In My Element」に収録されていて、ハービー・ハンコックの「Maiden Voyage」とレディオヘッドの「Everything In Its Right Place」をミックスし、新たな解釈で演奏しています。

ハービー・ハンコック「Maiden Voyage」

原曲についても触れておきましょう。「Maiden Voyage」はハービー・ハンコックの代表曲のひとつで、1965年にブルーノートから発売された同名アルバムに収録されています。このときハービー24歳。トニー・ウイリアムスに至っては19歳とメンバー全員が若い。

Maiden Voyage」のパーソネル

  • Herbie Hancock — piano
  • Freddie Hubbard — trumpet
  • George Coleman — tenor saxophone
  • Ron Carter — bass
  • Tony Williams — drums

そんなメンバーが奏でた曲が半世紀以上の時を経て多くのミュージシャンに演奏され、今となってはジャズのスタンダード曲となっています。

Maiden Voyage (Remastered 1999/Rudy Van Gelder Edition)
レディオヘッド「Everything In Its Right Place」

レディオヘッドの「Everything In Its Right Place」は2000年発表の名作「Kid A」の1曲目に収録された曲です。エレクトリック・ピアノのフレーズが印象的で、エフェクトのかかったヴォーカルとともに、当時は何が起こってるんだと衝撃を受けました。このアルバムの方向性を明確に示したまさに幕開けにふさわしい曲。今でもライブでは演奏されて、人気も高いナンバーですね。以前にブラッド・メルドーのレディオヘッド・カバーを特集した記事を書きましたが、メルドーもこの曲を演奏していて、現代を代表するようなジャズ・ピアニストふたりはレディオヘッドを特別な感情で演奏していることを示しています。

Everything In Its Right Place

ロバート・グラスパーの演奏

グラスパーは2002年のファースト・アルバム「Mood」収録の「Maiden Voyage」についてのインタビューで、最初「Maiden Voyage」を弾いていて、「KID A」を聴き、またピアノに戻って「Maiden Voyage」を演奏すると、全く新しいアレンジの曲が出来上がったと語っています。この曲を最初に聴いたときは両方の曲を愛する私としては衝撃でした。

今回紹介している「Maiden Voyage / Everything In Its Right Place」は2曲をミックスする路線をさらに意図的に推し進めたもの。全然違う曲が同時になる経験って私もあったりするのですが、この取り合わせにはロバート・グラスパーというミュージシャンがどういう人なのかが如実に現れているような気がしてなりません。インタビューのエピソードが偶然だとしたら神様っているんですねという感じ。この曲はロバート・グラスパーの名前を一段上に押し上げましたし、「Black Radio」の原点とも言える記念碑的な曲だったと思います。

Robert Glasper – Everything In Its Right Place/Maiden Voyage

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