ベースがいないのにこのグルーヴ
そのミュージシャンの一番好きな曲を選んで、紹介していく「この1曲」。
今日はジョン・スペンサー・ブルース・エクスプロージョン(略してJSBX、ジョンスペ)です。
ジョン・スペンサー・ブルース・エクスプロージョンは1991年にアメリカ・ニューヨークで結成され、
メンバーは、リーダーのジョン・スペンサー(vo/g)、ジュダ・バウアー(g)、ラッセル・シミンズ(d)の3人組というベースレスの編成で活動を続けています。
彼らの音楽性はラウドで疾走感がある感じはパンクの影響を感じますが、
同時に、繰り返されるギターリフやコード、たまに出てくるスライドギターにはブルースの影響が読み取れます。
メンバーにベースがいないことは前述したのですが、
これは録音でもライブでも同様。ギターの低音域をブーストして厚みを出しているので、
ベースの不在を要因とした音の軽さやグルーヴ感のなさは全く感じません。
どころか、なにこのグルーヴ感。という感じ。
他のバンドには真似できない音作りと言えます。
JSBXで一番好きな曲
そんなJSBXで私が一番好きな曲は1996年の4thアルバム「Now I Got Worry」収録の「Wail」です。
アルバム発売当時から「Wail」は大好きな曲だったのですが、
それが決定的になったのは1999年Acmeツアーの来日公演です。
1999年当時は個人的にすごーく嫌なことがあって、結構落ち込んでいた時期だったのですが、
それを知ってか知らずか、友人が誘ってくれてライブに行くことにしました。
2月24日、名古屋CLUB DIAMOND HALLでの公演は、
箱が小さかったのもあったと思うのですが、熱気が凄く、空気が薄い。
演奏はうねるようなグルーヴで、本当に体で聴けるライブでした。
特に新曲を差し置いて「Wail」は最高の出来でした。
ず〜っと繰り返される、あのリフを感じていたい。「ウェイル!!」と叫んでいたい。
頭からっぽになってライブを楽しみました。
嫌なことも忘れ、すごくポジティヴな気分で会場を出たことを思い出します。
人生でも最高のライブの一つに挙げられる思い出深い公演でした。
JSBXはライブを体験してこそのバンドだと思いますが、
「Wail」は現在でもキラーチューン。またライブ会場で聴きたいものです。
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