パンク・ムーヴメントから個性的なサウンドを確立し現在も活動
今日はストラングラーズで一番好きな曲「この1曲」を取り上げます。
ストラングラーズは1974年イギリス・サリー州ギルフォードで結成されたロック・バンド。
デビュー当時のメンバーと担当楽器は以下の通り。
- ヒュー・コーンウェル(ギター、ヴォーカル)
- ジャン=ジャック・バーネル(ベース、ヴォーカル)
- デイヴ・グリーンフィールド(キーボード、ヴォーカル)
- ジェット・ブラック(ドラムス)
バンドは当初、地名を入れたギルフォード・ストラングラーズという名前でしたが、すぐにストラングラーズと改名しました。彼らの初期の影響は、ドアーズやミュージック・マシンのようなパンク前のサイケデリック・ロック・バンドでした。
1976年以降、ストラングラーズはアメリカのパンクバンド、ラモーンズやパティ・スミスの初のイギリスツアーのオープニングを務めたこともあり、急成長を遂げたパンク・ロック・ムーブメントとの関連性を持つようになりました。
EMIと契約し、1977年1月にシングル「Grip」をリリースしてデビュー。4月にはファースト・アルバム「Rattus Norvegicus」をリリースします。このアルバムは全英4位を記録し、イギリスでプラチナ認定を受けます。
その後も、1977年9月にセカンド・アルバム「No More Heroes」、1978年5月にサード・アルバム「Black and White」を相次いでリリース。「Peaches」、「Something Better Change」、「No More Heroes」などのシングルは全英でトップ10に入るヒット曲となりました。
1979年9月、ストラングラーズは「The Raven」をリリースし、よりメロディックで複雑なサウンドへと移行。「The Raven」は全英4位を記録するなど売れ行きも良く、シングル「Duchess」、「Nuclear Device」、「Don’t Bring Harry」などシングルヒットを生み出します。
1981年には2月に「The Gospel According to the Meninblack」、11月には「La Folie」と2枚のアルバムをリリース。シングル「Golden Brown」は、彼らの最大のヒット曲となり、全英シングルチャートで2位を記録しました。
このアルバムのあとにEMIを離脱したストラングラーズはエピックと契約。1983年には「Feline」をリリースし、全英4位を記録。シングル「European Female」は全英9位を記録しました。このアルバムはアコースティック・ギターをフィーチャー。また、ジェット・ブラックがエレクトロニック・ドラム・キットを初めて使用するなど、新しい音楽性に挑戦したアルバムでした。
その後も1984年に「Aural Sculpture」、1986年に「Dreamtime」、1990年に「10」とリリースを重ねますが、1990年8月にヒュー・コーンウェルが脱退しソロ活動を開始します。
コーンウェルの脱退を受けて、残りのメンバーはジョン・エリスとポール・ロバーツを加入させます。このラインナップで1992年「Stranglers in the Night」、1995年「About Time」、1997年「Written in Red」、1998年「Coup de Grace」と4枚のアルバムをリリースしていきます。
2000年代に入ってからもメンバーを変えながら精力的に活動しアルバム制作、ライブを続けます。2015年には健康状態の問題からジェット・ブラックが事実上の脱退。今年2020年6月にはデイヴ・グリーンフィールドが新型コロナウイルスで死去。バンドはファイナルツアーをおこなうことをアナウンスしています。
ストラングラーズで一番好きな曲
ストラングラーズは高校時代に「Rattus Norvegicus」を聴いたのが入り口でした。もちろん後追いですが、周りに詳しい人がいなかったのでとりあえずファーストから聴いてみようと手を出しました。その後、ほぼ時系列順にアルバムを聴いていきました。アルバムとしては「La Folie」、「Feline」が好きで聴き込みました。
ストラングラーズで一番好きな曲「この1曲」は「Peaches」、「No More Heroes」、「Golden Brown」などの初期の名曲も好きですが、ストラングラーズが強烈な個性を発揮した「Feline」収録の「European Female」を選曲します。ウィスパーヴォイス、キーボードが醸し出すこの浮遊感がたまりません。このアルバムから使うようになったアコースティック・ギターのフレーズも耳に残ります。
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