“Milt Jackson” について
ジャケ写経#005は“Milt Jackson” Milt Jackson。BLP 1509です。
内容はセロニアス・モンクがリーダーの音源(1948年、1951年)とミルト・ジャクソンがリーダーの音源(1952年)が収録されています。
収録曲の「Lillie」と「What’s New」は、このセッションの8か月後に結成されるMJQ(モダン・ジャズ・カルテット)と同じ、ミルト・ジャクソン、ジョン・ルイス、パーシー・ヒース、ケニー・クラークという陣容。MJQはこのセッションから生まれたんですね。感慨深い。
私が好きな曲はMJQメンバーにルー・ドナルドソンを加えたクインテットで演奏された「Bags’ Groove」。マイルスのアルバム・タイトル曲として有名ですが、この曲はミルトの作曲で、彼はこの後もずっと演奏し続けるお気に入りの1曲。曲名はミルトのニックネーム「Bags」から来ています。ルー・ドナルドソンとのブルージーな演奏が熱い!!
ジャケットは写真がフランシス・ウルフ、デザインはリード・マイルスが担当。臨場感があり、音が聴こえて来そうなウルフの写真がすごいですね。この写真を最大限に生かしたデザインも魅力的。特筆すべきなのが、1500番台では初めて使用された「ダブル・トーン」の技法です。当時はまだモノクロ写真が主流で、カラー写真が一般的になるのはもう少し先。モノクロ写真に色をかぶせる「ダブル・トーン」によってジャケットが色を持ち、ジャズ・フィーリングを感じさせることにも成功し、このあとのブルーノートのデザインの特徴にもなりました。
私が持っている盤はヤフオクで落札したシュリンク付きのアメリカ盤(リバティ盤)。状態もよくって届いた時には歓喜しました。今も大事に聴いています。オリジナル盤と違ってステレオ表記があるので写真の下部が切れているのが残念ポイント。いつかオリジナル盤を!と意気込みますが、落札には3万円くらいはかかりそう。。。
“Milt Jackson” を描いてみた
前回の「The Jazz Messengers At The Cafe Bohemia, Vol. 1」がかなり大変だったのですが、それを乗り越えたせいか、今回も表現が一段上がった感覚を持ちました。目と手が連動する感じ。描いていて気持ちがよかったです。
描きどころはミルトのパリッと着こなしたかっこいいスーツとメガネ。ジョン・ルイスとパーシー・ヒースの奥にいる存在感もうまく演出できたと思います。
さて、次はいよいよあの大好きなデザインのジャケット。引き続きお楽しみいただければ幸いです。
【関連記事】
・【ジャズ名盤】ブルーノート1500番台一覧
コメント