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ブラッド・メルドーのおすすめ「この1曲」

この1曲

ブラッド・メルドーで一番好きな曲

そのミュージシャンの中で、一番好きな曲を紹介していく今日の「この1曲」。

今日はブラッド・メルドーです。

ブラッド・メルドーは1970年アメリカ・フロリダ生まれのジャズ・ピアニストです。

90年代から活動していますが、

私がメルドーと出会ったのは2002年発表のアルバム「Largo」です。

音楽の趣味の角度が30度くらい違う友人、わかりにくいな、

お互いの趣味のズレを認識しつつ、尊重できる友人が教えてくれたんです。

このアルバムが当時の私にはぴったり来たんです。

ちょうどレディオヘッドにはまっていた頃ですね。

そして、このアルバムに収録されていた「Paranoid Android」のカバーに出会うわけです。

数多くのカバー曲を演奏しているメルドーですが、この「Paranoid Android」は衝撃的でした。

なかでも東京でのソロコンサートを収録した2004年発表「Live in Tokyo」での演奏が素晴らしく、

このバージョンを私の「この1曲」に選びます。

長さを感じさせない演奏、うなるアレンジ。

「Largo」に収録されたバージョンはトリオ編成でベースとドラムが入っているのですが、

演奏時間は9:03。曲の解釈の仕方、アレンジ、ひとつひとつの音の選び方、全てが斬新で、

時間があっという間に過ぎていきます。

そこかしこにレディオヘッドファンがうなるアレンジが放り込まれていて、

なるほど感満載のジャズバージョンの「Paranoid Android」になっています。

で、ソロピアノの「Live in Tokyo」バージョンなんですが、なんと、演奏時間19:29。

さすがに長いと敬遠しちゃう気持ちもわかるんですが、これが全く長く感じないんですよね。

なんでしょう、そもそも「Largo」バージョンで、アレンジを楽しむ脳ができてるからかもしれませんが。

このソロピアノのバージョン、最初の3分を過ぎるまでは予備知識がないと何の曲かわかりません。

「Largo」のバージョンからさらにアレンジが進んで、曲の世界に入るための導入というか、

「こんな感じで聴いてくれ」というのがこの3分ちょっとに凝縮されています。

そのあとはもう「そこまで行っちゃうの!」「戻ってこれるのか?」とハラハラしながら聴けます。

忘れそうになる頃にしっかり軌道修正が入るんですが、メルドーのこの辺の感覚が素晴らしいですね。

ということであっという間に19分。

ピアノだけでこの時間を退屈させない演奏を聴けるなんてもう、

キース・ジャレットかメルドーぐらいじゃないですかね。

トリオのライブは行ったことがあるのですが、運悪くソロの公演は未体験なんです。

次回のソロ公演は休みを取ってでも行きたいですね。

ライヴ・イン・トーキョー
ワーナーミュージック・ジャパン

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