個性的なハスキーボイスを持つロックスター
おすすめのミュージシャンやバンドの楽曲から一番好きな曲を選び紹介していく「この1曲」。
今日はロッド・スチュワートを取り上げます。
ロッド・スチュワートは1945年イギリス・ロンドン生まれのロックシンガー、ソングライター。
新聞配達や墓地の労働者など、多くの職を転々としていたロッドは、
ザ・ディメンションズやフーチー・クーチー・メンなどのバンドやソロ歌手として活動していました。
ヤードバーズを脱退したばかりのジェフ・ベックにスカウトされたロッドは1967年にジェフ・ベック・グループに参加。
ヨーロッパやアメリカをツアーしながらアルバムもレコーディングし、
1968年にファースト・アルバム「Truth」をリリース。アメリカで15位と成功を収めます。
1969年にセカンド・アルバム「Beck-Ola」も英米でヒットしますがバンドは解散。
ロン・ウッドとともにスティーヴ・マリオットが抜けたスモール・フェイセスに参加します。
バンドは1969年フェイセズと改名し、活動しますが、結成当初からロッドはソロとフェイセズの掛け持ちでした。
ソロは1969年「An Old Raincoat Won’t Ever Let You Down」、1970年「Gasoline Alley」まではそれほど注目を集めませんでしたが、
1971年5月に傑作「Every Picture Tells a Story」をリリース。これが英米で1位となる大ヒットを記録します。
一方フェイセズも「Every Picture Tells a Story」後にリリースされた「A Nod Is As Good As a Wink… to a Blind Horse(邦題:馬の耳に念仏)」が英2位、米6位とこちらもヒットします。
両方の活動が多忙化するなか、ロッドのソロの成功と共に次第にソロ曲もフェイセズで演奏することになり、メンバー間の問題が顕在化。
1973年にロニー・レインが脱退し、1975年にはロン・ウッドがローリング・ストーンズに参加。フェイセズは解散します。
フェイセズの解散後、ロッドはアメリカに移ります。
1975年に「Atlantic Crossing」を皮切りに、「A Night on the Town」(1976)、「Foot Loose & Fancy Free」(1977)、「Blondes Have More Fun」(1978)と大ヒットアルバムを連発。
80年代に入ると低迷しますが、インプレッションズ「People Get Ready」、トム・ウェイツ「Downtown Train」のカバーがヒットするなど、初期のころから得意としていたカバー曲で勢いを取り戻します。
ロッドはストーンズやジミヘン、キャロル・キングを歌ってもロッドの曲にしてしまう独特の才能がありますね。
そしてこの才能が2000年代に「The Great American Songbook」シリーズとなって結実します。
2000年代以降も制作するアルバムのほとんどがチャート上位に顔を出す活躍を続けています。
ロッド・スチュワートで一番好きな曲
ロッド・スチュワートで一番好きな曲も選ぶのが大変でした。
選ばなかった候補曲を挙げると、「Handbags and Gladrags」、「Reason to Believe」、「You Wear It Well」、「This Old Heart of Mine」、「Downtown Train」など。
私は初期のロッドが大好きなのでその辺りの曲が多くなってしまいます。
そして「この1曲」はやはり初期の名曲。
「Every Picture Tells a Story」収録の「Maggie May」を選曲します。
出だしのドラムに合わせてタンッタンッと机を叩き続けて30年くらいです。
アコギを中心として結構色々楽器を使ったやわらかい演奏が、ロッドのハスキーでざらざらした高音のヴォーカルを引き立てていて最高です。
本人曰く「取り立てて特徴的なメロディがあるわけではない曲」ということですが、
だからこそロッドのヴォーカルが生きているし、何度聴いても飽きがこないのだと思いますね。
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