独特なヴォイスを持つ社会派ミュージシャン
お気に入りのミュージシャンの曲で一番好きな曲を選んで紹介していく「この1曲」。
今日はスザンヌ・ヴェガを取り上げます。
スザンヌ・ヴェガは1959年、アメリカ・カリフォルニア州サンタモニカ生まれのシンガーソングライター。
バーナード大学で英文学を専攻しながらグリニッジ・ビレッジの小さな会場で演奏を始め、1984年にはA&Mレコードと契約を結びます。
1985年にセルフタイトルのデビューアルバム「Suzanne Vega(邦題:街角の詩)」をリリースし、アメリカの批評家たちから高い評価を受けます。
1987年にはセカンドアルバム「Solitude Standing(邦題:孤独–ひとり–)」を発表。
全米で100万枚以上のセールスを記録する大ヒットとなります。
シングルカットされた「Luka」は児童虐待を受ける子供の視点から書かれていることが話題を呼び、ビルボード・ホット100でも3位を獲得。
また、アカペラで収録された「Tom’s Diner」は、1990年に2人のイギリス人ダンス・プロデューサーがDNAという名前でリミックスしてヒットしました。
この曲は元々ブートレグでしたが、スザンヌ・ヴェガはDNAに彼女のレコード会社を通じてこの曲をリリースすることを許可し、彼女の最大のヒット曲となりました。
また、MP3圧縮の開発において「Tom’s Diner」がテストとして使用され、重要な役割を果たしたことで、スザンヌ・ヴェガは「MP3の母」という異名を得ることに。
1990年、サードアルバム「Days of Open Hand」をリリース。この年には初来日公演をおこなっています。
1992年、アルバム「99.9F°(邦題:微熱)」をリリース。
フォーク、ダンスビート、インダストリアル・ミュージックなどが融合され、これまでとは異なる方向性を打ち出します。
このアルバムは全米で50万枚以上を売り上げ、ゴールド・ディスクに認定されました。
その後も、「Nine Objects of Desire」(1996)、「Songs in Red and Gray」(2001)とマイペースにアルバムをリリース。
2007年の「Beauty & Crime」はブルーノートからリリースされ、2008年のグラミー賞の最優秀エンジニアド・アルバム(非クラシカル)賞を受賞しています。
スザンヌ・ヴェガで一番好きな曲
スザンヌ・ヴェガとの出会いは「Tom’s Diner」がAGF「マリーム」のCMで使われているのを聴いてだったと思います。
アカペラっていうのがちょっとびっくりで、80年代にアカペラでいいんだって思ったのを覚えています。
そこからアルバムを聴いていったのですが、独特なささやくようなヴォーカルにハマってしまい、一時期はスザンヌ・ヴェガばかり聴いていました。
そんなスザンヌ・ヴェガで一番好きなアルバムは1992年の「99.9F°」。これは本当に聴きまくりでしたね。
「この1曲」も「99.9F°」から「Blood Makes Noise」を選曲しようと思います。
このアルバム、1曲目「Rock in this Pocket (Songs of David)」はびっくりはしたものの、今までの文脈でなんとか通る曲だったのですが、
2曲目の「Blood Makes Noise」は完全にダンスミュージック。スザンヌ・ヴェガで自分の体が揺れてるのにめちゃくちゃ違和感を感じながら、リピートするたびにどっぷりとハマっていきました。
今回もこの記事のために聴き直したのですが、このアルバムはヤバい。かっこいい。まだいける。って感じで最近のお気に入りです。
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