本当は最初からブルースをやりたかったトム・キーファー
そのミュージシャン、バンドの曲の中で一番のお気に入りを紹介していく「この1曲」。
今日はシンデレラを取り上げます。
シンデレラは1984年アメリカ・フィラデルフィアで結成されたロックバンド。
デビュー当時のメンバーと担当楽器は以下の通り。
- トム・キーファー(ヴォーカル、ギター)
- エリック・ブリッティンガム(ベース)
- ジェフ・ラバー(ギター)
- フレッド・コウリー(ドラムス)
1985年にジョン・ボン・ジョヴィに見出され、マーキュリー・レコードと契約。
1986年にアルバム「Night Songs」をリリースしてデビューしました。
当時のシンデレラはボン・ジョヴィの弟分的な売り出され方で、
シングル「Somebody Save Me」のビデオではジョン・ボン・ジョヴィとリッチー・サンボラが出演したりしていました。
このアルバムは300万枚を売り上げ、大成功をおさめますが、
シンデレラが本領を発揮するのは1988年発表のセカンド・アルバム「Long Cold Winter」から。
ファースト・アルバムでは無理してメタルに寄せた感がありましたが、
このセカンドでは、メタル感を残しつつトム・キーファーのブルース嗜好が濃く出た曲作り。
そして、1990年のサード・アルバム「Heartbreak Station」ではドブロを使用するなど、
さらにブルース・ロック化が進みます。
ただ、ブルースに傾倒することで従来のファンを失っていき、
また、時流に乗ったオルタナ、グランジ勢にも押され、
4枚目のアルバムを出した翌年に解散してしまいます。
私は「Long Cold Winter」あたりからがリアルタイムで、
特にブルージーな「Heartbreak Station」は聴き込みました。
ファーストで時流に乗ったメタル調の音楽性で出ていって売れて、
「よし、これでやりたいことが出来る」と段階的にブルースに寄せていったが、
元々のファンが離れる。
でも最初からやりたいことをやっても売れていない訳で。。。
当時高校生だった私ですが、業界の厳しさを感じたものです。
シンデレラで一番好きな曲
シンデレラで一番好きな曲は、一番聴き込んだアルバムから。
1990年のサード・アルバム「Heartbreak Station」に収録の「Shelter Me」を選曲します。
トム・キーファーのヴォーカルはジャニス・ジョプリンからの影響を感じさせるものですが、
この曲ではすごくハマっています。
ノリのいいロックンロールで、女性コーラスやサックスもいい味が出してます。
ミュージック・ビデオにはリトル・リチャードが出演していてロックンロール感の演出に一役買っていますね。
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