ゴッドファーザー・オブ・パンク
おすすめのミュージシャンの一番好きな曲を選曲して紹介していく「この1曲」。
今日は昨日のストゥージズ に引き続き、イギー・ポップのソロをとりあげます。
イギー・ポップは1947年アメリカ・ミシガン州マスキーゴン生まれのロック・ミュージシャン。ゴッドファーザー・オブ・パンクの異名をもちます。
ストゥージズの解散後、イギーは薬物依存からの自浄を図るために治療施設研究所に入所。
デヴィッド・ボウイは数少ない訪問者の一人で、友人であるイギーを支援し続けました。
1976年、ボウイはイギーを「Station to Station」のツアーに同行させます。これはイギーにとって初めての大規模なプロのツアーであり、ボウイの仕事熱心さに感銘を受けました。
2人はそれぞれの薬物中毒を断ち切るために西ベルリンに移住。共同生活を始めます。
1977年、イギーはRCAレコードと契約。ボウイはイギーのソロアーティストとして最も評価の高い2枚のアルバム「The Idiot」と「Lust for Life」の作曲とプロデュースを担当しました。
RCAに不満を持っていたイギーはアルバム契約を果たすために手っ取り早くライブアルバム「TV Eye Live」制作し、アリスタ・レコードに移籍。
1979年にアリスタから「New Values」をリリースしました。このアルバムはジェームス・ウィリアムソンがプロデュースし、スコット・サーストンがギターとキーボードを弾いていて、ストゥージズの再結成のようなものでした。
1980年代に入り「Soldier」(1980)、「Party」(1981)をリリースしますが、どちらも商業的に失敗し、イギーはアリスタを離れます。
1983年、デヴィッド・ボウイが「China Girl」のカバーをリリースし大ヒット。この曲の共同作曲者として、イギーはかなりの印税を受け取りました。1984年の「Tonight」ではボウイが共同作曲した5曲をさらに録音し、イギーは短期的には経済の安定を保証されました。
ボウイのサポートにより、イギーは3年間の休息を取ることができ、その間にヘロイン中毒を克服しました。
1986年にリリースされた「Blah-Blah-Blah」は、ジョニー・オキーフの「The Wild One」のカヴァー曲「Real Wild Child」を収録していて、このシングルはイギリスでトップ10ヒットとなり、世界中で成功を収めました。
「Blah-Blah-Blah」は、1977年の「The Idiot」以来、アメリカで最も高いチャートを記録したアルバムで、ビルボードのトップ200で75位を記録しました。
その後は現在に至るまでコンスタントにアルバムをリリースし、2020年1月には第62回グラミー賞で特別功労賞生涯業績賞を受賞。
また、ジム・ジャームッシュ監督作品への出演を重ね、俳優としても独特の存在感を見せています。
イギー・ポップで一番好きな曲
イギー・ポップのソロで一番好きな曲は「Lust for Life」収録のタイトル曲「Lust for Life」を選曲します。
ボウイとの共作ですが、ウクレレで作曲されたという、想像するとちょっと微笑ましいエピソードが残されていますね。
特徴的なリズムはスプリームス「You Can’t Hurry Love」などでも聴かれるものですが、この曲のためにあるようなリズム。で、このイントロが1分くらいあって結構長いんですよね。そこがまたいい。
映画に使用されることも多いイギーの楽曲ですが、1996年の映画「トレインスポッティング」のイントロでも使用されていて、これがめちゃくちゃハマってましたね。
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