伝説のニューヨーク・ドールズでデビュー
そのミュージシャンの中で最も好きな曲を選曲し、紹介する「この1曲」。
今日はジョニー・サンダースです。
ジョニー・サンダースは1952年アメリカ・ニューヨーク生まれのミュージシャン。
1973年に伝説のバンド、ニューヨーク・ドールズのリード・ギタリストとしてアルバムデビューしました。
有名ミュージシャンのなかにはニューヨーク・ドールズのファンを公言している人は結構いますね。
シンプルかつラウドなロックンロールを演奏するスタイルはのちのパンク・ロックに大きな影響を与えています。
ジョニーは1975年にニューヨーク・ドールズを脱退し、ハートブレイカーズを結成しますが、
1枚のアルバムを残して解散してしまいます。
これらのトラブルにいつも絡んでいるのがドラッグ。
ソロになってからもずっとドラッグの問題を抱えながら活動していくことになります。
ジョニーとの出会い
そんなジョニーを私が知ったのは、1991年の来日時の雑誌記事。
ジョニー・サンダースってどんだけ名前カッコいいの。と思ったのと、ジャケットを着た写真が良くて、
ちょっと買ってみようかなと、ファーストソロアルバム「So Alone」を手にしました。
ジョニーのことを知っている人ならもうお分かりかと思うのですが、
ジョニーはこの日本公演の後、ニューオーリンズで客死していて、
私としてはスティーヴィー・レイ・ヴォーンと同じく、
出会った直後にお別れという、なんとも切ない感じだったわけです。
死因についてはオーバー・ドーズともっぱらの噂でしたが、はっきりとはしていません。
ジョニー・サンダースで一番好きな曲
ジョニー・サンダースは決してうまいミュージシャンではなかったです。
ギターは特徴的な音ではあるけど、かなりテキトー、
歌もヘナヘナでラリってるとしか思えない感じです。
でも、なんか魅力的なんですよ。
生き様なんですかね。音にいろいろにじみ出てきているとしか言いようがない。
そんなジョニーの最高の1曲はファースト・アルバム「So Alone」に収録された、
「You Can’t Put Your Arms Around a Memory」です。
このアルバム、ジョニーとしてはファーストですから気合も感じますし、
ゲストもスティーヴ・マリオットやフィル・ライノットなど豪華なのですが、
この曲は中でもスペシャルですね。
美しいメロディ、ジョニーの寂しげなヴォーカル、泣くギター。
この曲でノックアウトされた私は、他のアルバムも買い進め、
今では終始ヘロヘロな「In Cold Blood」が一番のお気に入りアルバムになってたりします。
死後30年近く経ちましたが、ジョニーがたまに頭の中に侵入してきて、
「You Can’t Put Your Arms Around a Memory」のギターを鳴らすので、車で大音量で聴いています。
出会ってすぐにお別れでしたが、これからも長い付き合いになりそうです。
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