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ジャケ写経#007 “Heroes” David Bowie

ジャケ写経
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“Heroes” について

ジャケ写経#007は“Heroes” David Bowieです。

“Heroes”はデヴィッド・ボウイの通算11作目のアルバムで、ベルリン三部作の2作目にあたります。発表されたのは1977年10月14日。そう、ロンドン・パンク・ムーヴメントがまさに起こった年なんですよね。このアルバムリリースの半年前にはザ・クラッシュの「白い暴動」、2週間後にはセックス・ピストルズの「勝手にしやがれ!!」が発表されています。そういう時代の空気を感じながらこのアルバムを味わうとまた格別なんですよね。実験的でアート性も高くさすがボウイという感じです。

このアルバムを代表する曲といえば表題曲の“Heroes”ですね。もちろんこの曲も大好きなのですが、私がこのアルバムで取り上げたいのは、「Joe the Lion」。ロバート・フリップとカルロス・アロマーの攻めたギターもたまらないですが、やはりエキセントリックな歌メロがヴォーカリストとしてのボウイのヤバさを際立たせています。どうやったらこんなふうに歌えるのか。声量や音域など他にも優れたヴォーカリストはたくさんいますが、ボウイのヴォーカルは唯一無二ですね。

さて、このアルバムのもう一つの魅力はなんといってもジャケット写真。日本人の写真家、鋤田正義が担当しています。このフォト・セッションは東京でおこなわれていて、ほぼ1時間くらいの撮影時間だったといいます。そのときはイギー・ポップも現場にいて、イギーも短時間で撮影。こちらは「The Idiot」のジャケットになっています。

短時間のセッションでかなり多くのポーズが撮影されましたが、やっぱりこのポーズがすばらしいですね。この前のカットでは左手を髪に入れていて、それを離した瞬間を捉えています。流れの中で取ったポーズですが、ボウイのアート性、美しさを表現した最強の写真だと思います。

“Heroes” を描いてみた

今までブルーノートの1500番台を写経してきたのですが、今回初めてロックの名盤を制作するということで、最初は“Heroes”にしようと決めてました。写経するにあたって決めていることのひとつに、「音楽とアートワークの両方が好きなアルバムを描く」というのがあるのですが、ボウイのアルバムでこれを兼ね揃えている筆頭はこれ。私にとっては至高の一枚となります。

この技法ではジャズの巨人しか描いたことがなかったので、白人、それもこんなに端正な顔立ちのボウイを描いてうまくいくのかあまり確信がなかったのですが、特に顔へ入れるタッチは繊細に。何度かやり直しを重ねてなんとかうまくいったんじゃないですかね。

モノクロなのが助長しているのかもしれませんが、なんかこの写真のボウイは魔法で石化されたような印象だなとずっと感じていて、人であって人でないような、そんな魔力みたいなものが絵でも出てればいいなと思いながら描き進めました。

なかなかうまくいったので、次も写真が好きなジャケット行ってみよう。鋤田さんやったから次はメイプルソープのあれだと連想ゲームのように次が決まりました。次回もお楽しみいただければ嬉しいです。

ヒーローズ <2017リマスター>
ワーナーミュージック・ジャパン

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