- 2024年は過去最高?53枚を購入
- The Black Crowes / Happiness Bastards
- The Black Crowes / Live On Air
- Vijay Iyer / Compassion
- Terrace Martin’s Gray Area / Terrace Martin’s Gray Area Live at the JammJam
- Blue Lab Beats / Blue Eclipse
- Brad Mehldau / After Bach II
- Brad Mehldau / Après Fauré
- GoGo Penguin / From The North: Live In Manchester
- Fairground Attraction / Beautiful Happening (EP)
- Fairground Attraction / Beautiful Happening
- V.A. / EAST WIND Revolutionary Japanese Jazz in the 70s
- Shabaka / Perceive Its Beauty, Acknowledge Its Grace
- Keyon Harrold / Foreverland
- Magnus Öström & Dan Berglund / E.S.T. 30
- Mark Guiliana / Mark
- Paul Weller / 66
- Dee C Lee / Just Something
- Ani DiFranco / Unprecedented Sh!t
- Answer to Remember / Answer to Remember II
- Louis Cole / Nothing
- V.A. / Blue Spirits: 85 Years Of Blue Note Records, Selected By Don Was
- Nilüfer Yanya / My Method Actor
- Robert Glasper / In December
- Miles Davis Quintet / The Bootleg Series, Vol. 8: Miles In France 1963 & 1964 – Miles Davis Quintet [Live]
- Greg Foat / Live at Villa Maximus Mykonos
- Yussef Dayes / Yussef Dayes Experience Live From Malibu
- Yussef Dayes / Yussef Dayes Experience Live At Joshua Tree
- Joe Armon Jones / Ceasefire
- Jonah Yano / Jonah Yano & The Heavy Loop
- Bilal / Live at Glasshaus
- Amaro Freitas / Y’Y
- Meshell Ndegeocello / Red Hot & Ra – The Magic City
- Keith Jarrett / The Old Country
- Ellen Reid / Big Majestic
- Out Of / Into / Motion I
- Kamasi Washington / Fearless Movement
- Meshell Ndegeocello / No More Water: The Gospel Of James Baldwin
- Adrianne Lenker / Bright Future
- Marquis Hill / Composers Collective: Beyond The Jukebox
- Immanuel Wilkins / Blues Blood
- Julia Holter / Something in the Room She Moves
- Julian Lage / Speak To Me
- Ashley Henry / Who We Are
- Tomoaki Baba / Electric Rider
- BADBADNOTGOOD / Mid Spiral
- Joel Ross / nublues
- Alfa Mist & Amika Quartet / Recurring (Live At King’s Place)
- Common & Pete Rock / The Auditorium, Vol. 1
- Samara Joy / Portrait
- SML / Small Medium Large
- Ezra Collective / Dance, No Ones Watching
- Nala Sinephro / Endlessness
- Norah Jones / Visions
- まとめ
2024年は過去最高?53枚を購入
今年はおそらく過去最高の枚数を購入した1年でした。EPやシングル12インチ含めた新作だけで53枚。えっ、1週間に1枚買ってる計算に!中古も含めると合計100いってる気がします。というわけで今年はだいぶ長くなる気がしてますが、購入した新作を1枚ずつ紹介していきます。
The Black Crowes / Happiness Bastards
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2009年のBefore the Frost… / …Until The Freeze以来、実に15年ぶりのスタジオアルバム!
2ndアルバムSouthern Harmony~を白で塗りつぶしてタイトルを書いたジャケットは鮮烈。そして内容もライヴ映えをかなり意識的に狙ったもので若々しい。来日公演に期待したいですね〜。
The Black Crowes / Live On Air
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もう一枚クロウズ!これは正規のリリース盤では無いと思うのですが、普通にアマゾンなどで買えます。逆にストリーミングでは聴くことができないのでCDを買うしかないですね。内容は1999年と2000年のライヴで、ジミー・ペイジとツアーやっていた時期のもの。もちろんツェッペリンの曲も聴けます。
Vijay Iyer / Compassion
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ヴィジェイ・アイヤーのアルバムは初めての購入でした。最初はストリーミングで聴いていて、スティーヴィ・ワンダーのOverjoyedカヴァーが鮮烈でどんどんハマっていきました。スリリングな演奏が随所に聴ける極上な仕上がりのピアノトリオ作品。
Terrace Martin’s Gray Area / Terrace Martin’s Gray Area Live at the JammJam
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最近多作なテラス・マーティンですが、これはモーリス・ブラウンやカマシも参加しているライヴ盤。テラス本人やドラムスのロナルド・ブルーナーJr.、ベースのジョシュア・クランブリーも凄いんですけど、エレピのポール・コーニッシュの演奏には目を見張るものがあります。この人ルイス・コールのバンドKNOWERでも演奏している鍵盤奏者。何度もハッとするソロをキメてます。これ映像もあるので是非。
Blue Lab Beats / Blue Eclipse
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通算4作目、ブルーノートへ移籍して2作目。最近多方面での活躍が顕著なブルー・ラブ・ビーツは今回も気持ちいいアルバムを作ってきました。特に、ナタリー・リンディをフィーチャーした最終曲、Brotherの抜け感はめちゃくちゃ気持ちいい。
Brad Mehldau / After Bach II
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ブラッド・メルドーは2024年に「After Bach Ⅱ」と「Après Fauré」のクラシックに傾倒した2作を発表。After Bachは2018年以来のシリーズ2作目。バッハの曲を取り上げ、先に演奏したあとにそこからインスピレーションを受けたオリジナル曲を演奏するスタイル。随所にメルドーらしさを感じさせる楽曲が多く、ジャズ的な言い回しも聴くことができる。
Brad Mehldau / Après Fauré
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こちらはAfter Bach Ⅱと同時発売されたAprès Fauré。Aprèsはフランス語でAfterと同義なのでこちらもAfter Faureというバッハのシリーズと同じことをフォーレで演奏したもの。
GoGo Penguin / From The North: Live In Manchester
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新メンバーのジョン・スコットを迎えてからは初めてのライヴ盤。2024年2月に名古屋でのライヴを観ましたが、彼らの進化、挑戦には毎回驚かされます。前からクリスはいろんな意味で突き抜けていたけど、ここに来てニックの自由度が増してきた。ジャズの枠内にこだわりを持っていた時期もあったと思うけれど完全にGoGo Penguinだからこそ作れる音楽にシフトした感じ。ここにはそんな彼らの現在形が収められている。
Fairground Attraction / Beautiful Happening (EP)
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奇跡の再結成後、6月12日に日本限定発売のアナログEPとして発売された「Beautiful Happening」。そのうちアルバム出るやんと思いつつ買っちゃうのが長年のファン心理。実はライヴ会場でサイン入りのが販売されていて、2枚持ちなのは内緒です。
Fairground Attraction / Beautiful Happening
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解散前、リアルタイムでは観られてなかったフェアーグラウンド・アトラクションのライヴ。念願叶って目撃できたのは今年の出来事のなかでもかなり上位に来るニュースでした。
そしてこちらが36年ぶりのセカンド・アルバム。初聴きがライヴ会場だった曲が多いけど、全部覚えていたってところから見てもソングライティングは錆び付いてなどいなかった。これからもほどよいペースで活動してほしい。
V.A. / EAST WIND Revolutionary Japanese Jazz in the 70s
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日本が誇るジャズ・レーベル、イースト・ウィンド。設立50周年を迎えたことを記念して制作されたベストアルバム。70年代の和ジャズの入門には最適なアルバムじゃないでしょうか。同レーベルの72枚のアルバム(CD)が1000円で再発されたのも大きなニュースでしたね。
Shabaka / Perceive Its Beauty, Acknowledge Its Grace
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サックスを尺八に持ち替えて、名前もハッチングスが取れてシャバカ名義となり制作された新作。
音に血がかよっている感じがする。身体、精神、自然。いろんなものを想起させる音作りが素晴らしい。今年は客演も多かったシャバカ。この方向性でどんどん進んでいってほしい。
Keyon Harrold / Foreverland
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キーヨン・ハロルドの6年ぶりのアルバム。ロバート・グラスパーやクリス・デイヴ、バーニス・トラヴィス、ジャヒ・サンダンスも参加しているのでさながらトランペットのあるブラック・レディオのような様相。キーヨンのソングライティングやトランペットがキラキラしてて、明るい気分にさせてくれる作品。
Magnus Öström & Dan Berglund / E.S.T. 30
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e.s.t.(エスビョルン・スヴェンソン・トリオ)の30周年を記念したライヴ盤。リーダーであるエスビョルン・スヴェンソンのスキューバ・ダイビング中の事故死から16年ですか。早いですね。残されたダン・ベルグルンドとマグヌス・オストロムがゲストを迎えて制作。スヴェンソン不在のTuesday Wonderlandは悲しくも美しい。
Mark Guiliana / Mark
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マーク・ジュリアナの新作は、チェレスタやパンプオルガンなどの様々な鍵盤やマリンバ、ヴィブラフォンもひとりで演奏した完全ソロ作品。エレクトロニカからプリミティブな民族音楽までいろんなことやってる面白いアルバム。
Paul Weller / 66
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念願のライヴを観ることができたポール・ウェラー。新作はなんともハートウォーミングなアルバムでした。66歳という年齢をそのままタイトルにしていますが、66歳でも自然体でこんなかっこいいアルバムを作ってすげえなって思いますし、いつまでも憧れの師匠です。
Dee C Lee / Just Something
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実に26年ぶりの新作を発表したディー・C・リー。これがスタイル・カウンシルを彷彿とさせる曲が多数でなんとも素晴らしい。ポール・ウェラー次第だと思うけどスタカン再結成とか無いですか???しかしまあお元気そうでなによりです。フィジカル軒並み売り切れや望み薄そうな取り寄せ状態で買っといて良かった。
Ani DiFranco / Unprecedented Sh!t
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アーニー・デイフランコ通算23作目の新作はギターの音にこだわったサウンドに回帰。アグレッシヴで怒りに溢れた曲、穏やかでハートフルな曲が混在したアーニーらしい世界観。個人的には前作のジャズとソウルをごった煮したようなサウンドが好みだけど、とんがったアーニーも聴きたいのでこれはこれで良し。
Answer to Remember / Answer to Remember II
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石若駿率いるアンサー・トゥ・リメンバーの2作目。馬場智章やトモキ・サンダース、ermhoiも参加してフジのフィールド・オブ・ヘヴンにハマりそうな気持ちいい音作りがされています。全国ツアーと言いつつあんまり回ってくれないのは残念だけど機会があれば観てみたい。
Louis Cole / Nothing
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ルイス・コールの新作はオランダのメトロポール・オーケストラとの共演盤。前作のQuality Over Opinionでもストリングスを多用していて、管楽器のアレンジもやっていたものの、オーケストラのアレンジまでやってのけるとはルイスやっぱり凄いな。前作にも収録されたLet It Happenのオーケストラヴァージョンは超絶美しい仕上がりです。
V.A. / Blue Spirits: 85 Years Of Blue Note Records, Selected By Don Was
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私がドン・ウォズというプロデューサーを意識したのはローリング・ストーンズのVoodoo Loungeの仕事だったと記憶していて、他にもストーンズの諸作、ボブ・ディランのUnder The Red Skyやマイケル・マクドナルドのTake It To Heartなどが印象的。そんな名プロデューサーがブルーノートの社長になったときには驚きましたが、今作は社長自ら選んだブルーノートの新旧織り交ぜたベスト盤。セレクトの視点がやっぱり面白い。
Nilüfer Yanya / My Method Actor
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ニルファー・ヤンヤってやっぱりその声が特徴的なわけで、ジャズに軸足を置いて音楽を聴いている私のようなものにも響いてくるものがある。しかもその声が90年代に聴いたようなオルタナサウンドのノイジーなギターに乗っかってくるんで90年代に青春時代を過ごした私のようなおじさんはもう好きにならずにはいられない。
Robert Glasper / In December
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ロバート・グラスパーのクリスマス・アルバム。クリスマスソングのアレンジ素晴らしい。そしていつものように歌ものの裏ではしっかりピアノを聴かせてくれるし、そのフレーズはジャズそのものでさすがとしか言い様がない。
しかし言いたい。
グラスパー、頼むからアップルミュージックだけでのリリースはやめてくれないか?
これが本音です。私はリアルタイムでフィジカルで聴きたいんだ。
Miles Davis Quintet / The Bootleg Series, Vol. 8: Miles In France 1963 & 1964 – Miles Davis Quintet [Live]
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マイルス・デイヴィスのオフィシャル・ブートッグのVol.8は1963年から1964年のフランス公演が収められているボックス・セット。1963年はジョージ・コールマンで1964年はいよいよウェイン・ショーターが参加。1964年のSo Whatがマイルスのソロを受けて、ショーターとトニーのどつき合いからのハービーのソロが流れとしてかっこいい。
Greg Foat / Live at Villa Maximus Mykonos
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毎年数枚の作品を発表するグレッグ・フォート。フィジカルはまあ追いつかないくらい出るので、ストリーミングで聴いて良いものをセレクトして購入する感じです。このライヴ盤はギリシャのサックス奏者ソクラティス・ヴォツコス、ギターなどを担当するウォーレン・ハンプシャー、KOKOROKOのドラマーであるアヨ・サワルを迎えてミコノス島で録音したもの。ミコノスの青い空の下、こんな演奏聴いたら溶けちゃうんじゃないか?
Yussef Dayes / Yussef Dayes Experience Live From Malibu
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昨年はソロ・デビュー作「Black Classical Music」をリリースし、私のタイムラインはかなりユセフで盛り上がったのですが、これは「Black Classical Music」からの曲を多く演奏したライヴ盤。フジロックへの出演、単独でのブルーノート公演など来日もしてくれましたが、名古屋には来てもらえず、東京のチケットも迷ってるうちに完売。いつかは観てみたいなユセフ。
Yussef Dayes / Yussef Dayes Experience Live At Joshua Tree
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ユセフはもう1枚ライヴ盤を出していて、こちらは限定のイエロー・ヴァイナルをゲットできました。片面プレスのLP(裏面はまっさら)なんて初めて買いましたけど、酔っ払ってるときに聴いて何もない面に針を落とさないか心配。このライヴ盤でも熱い演奏が聴けます。生で観たい(くどい)。
Joe Armon Jones / Ceasefire
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ジョー・アーモン・ジョーンズのライヴ会場で販売されていたのをゲットした12inchEP。ライヴも最高だったけど、アフターパーティで彼と話せて、サインももらい、写真も撮ってくれた。ほんとにいいやつです。この盤はダブEPシリーズの第2弾でランキン・ジョーが参加。エズラよりもさらにダブやレゲエに傾倒したジョーを聴くことができる。
Jonah Yano / Jonah Yano & The Heavy Loop
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ジョナ・ヤノの3rdアルバムはバンドサウンドを追求したとても心地よい質感の音が鳴っている作品。ジョナのヴォーカルは繊細で優しく、柔らかい。そして、ときに力強く、ときにバンドの音に溶け込む。B面すべてを使ったThe Heavy Loopは30分超えの大作。そんな大作でもずっと心地よく移ろっていくのでB面だけ聴く日もあったりします。
Bilal / Live at Glasshaus
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ビラルのライヴ盤。これ、少し高いけれどどうしても欲しかったので入手できてめちゃくちゃ嬉しかった。クエストラヴ、コモン、ロバート・グラスパー、バーニス・トラヴィスが参加してるんでもうこのメンツだけでも間違いない。そしてモンスターヴォイスは健在。日本でライヴを観る機会があればいいなと心底思います。
Amaro Freitas / Y’Y
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アマーロ・フレイタスの新作はアマゾンの先住民との交流を通じて生み出された作品。ピアノにものを置いたり、弦の間に差し込んだりして演奏するプリペアドピアノや、カリンバなどの民族楽器、さらにはレコーディングに参加したシャバカの尺八やブランディ・ヤンガーのハープなどが織りなすスピリチュアルで壮大な世界観には驚いた。
Meshell Ndegeocello / Red Hot & Ra – The Magic City
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RED HOT ORGANIZATIONのサン・ラへのトリビュート・シリーズ。その3作目のプロデュースを担当したのがミシェル・ンデゲオチェロだったので速攻予約して無事にゲットできたLP。サン・ラの音源を知らなくても、これは楽しめる内容じゃないかなと思います。元が元だけに、宇宙的な雰囲気もあるし、スピリチュアルで深い表現。引き続き聴き続けていきたいと感じさせる作品。
Keith Jarrett / The Old Country
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いったいどのくらいECMの蔵にはキース・ジャレットの未発表音源が眠っているんだろう?
なんですかこのクオリティの高い演奏と曇りのない音。収録曲はすべてスタンダードなので肩肘はらずに聴けるし楽しめます。特にI Fall In Love Too Easilyの柔らかさ暖かさにしびれました。こういうのどんどん蔵出しして欲しい。
Ellen Reid / Big Majestic
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シャバカが参加しているというので夏頃にストリーミングで聴いてみたエレン・リードのBig Majestic。これが凄く良くてLPを速攻ポチったものの、仕入れに時間がかかり、12月に到着。
シンセと管楽器とストリングスを使ったアンビエント作品で味わい深い。冬に聴いても良かった。
Out Of / Into / Motion I
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もう少し早く発売されたら確実に年間ベストに入れてたと思う1枚。ジョエル・ロス(vib / mar)、ジェラルド・クレイトン(p)、ケンドリック・スコット(ds)、マット・ブリューワー(b)、イマニュエル・ウィルキンソン(as)というメンツを見ただけで即買いでした。名前に負けない個々の想像力が発揮されたスリリングな音。大満足な1枚。
Kamasi Washington / Fearless Movement
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カマシ・ワシントン待望の3rdアルバムは広義なダンスをテーマに制作。どの曲もライヴ映えしそうで、演奏も素晴らしい。カマシの来日公演には2度行ったけれど、トランペットの帯同はかったので、トランペット入りの構成での音を聴いてみたいものです。この曲のカマシらしいスケールの大きさよ。終盤の三管がエモくてたまらない。
Meshell Ndegeocello / No More Water: The Gospel Of James Baldwin
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ミシェル・ンデゲオチェロの今年2枚目のリリースは、ボールドウィンに捧げられたコンセプトアルバム。ミシェルがヴォーカルをとらない曲も多いけれど世界観はミシェルらしさを濃密に感じる。アフリカン・アメリカンについての知識や歴史を深いレベルで知っていればさらに意味合いを理解できるのだろうけど、私にはそこまでのものはない。しかし、音を聴いてるだけでも良曲揃いで、知らず知らずのうちに口ずさんでしまっている自分がいる。
Adrianne Lenker / Bright Future
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Big Thiefのエイドリアン・レンカーのソロ作。カントリーやフォークを横断する楽曲の中でいろんな音が聴こえてくる。美しい演奏はもちろん、息遣いやピアノのペダル操作音、弦の上を指が滑る音。これはLP案件だなと速攻ポチりました。
Marquis Hill / Composers Collective: Beyond The Jukebox
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マーキス・ヒルの新作は、ジャズ・ミュージシャンが昔ほど他人のオリジナル曲を演奏しなくなった状況に一石を投じるもので、マーキスをイメージして曲を書いてもらいそれを演奏した18曲入りの大作。
Joel Rossとのユニゾンやハモりが気持ちいい。Butcher BrownのCorey Fonvillのドラムスも最高ですね。いろんな汁が出てきます。マカヤ・マクレイヴン、ジェフ・パーカーほかゲストも豊富。
Immanuel Wilkins / Blues Blood
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いままでのイマニュエル・ウィルキンスの作品はなぜかピンとこなかったのですよ。私。それがこの作品で完全にやられてしまいました。ミシェル・ンデゲオチェロとの共同プロデュースで制作されたところも大きいかもしれません。ゆったりとした曲群は丁寧な音作りがされていて、神々しく力強さを感じます。
Julia Holter / Something in the Room She Moves
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ジュリア・ホルターの6作目。私はこれが初めてのフィジカル購入でした。とても美しい作品で発売当初は朝イチにヘビロテしていた印象です。リリースから結構経ちますが、最近も我が家の猫と一緒に聴いてて、やっぱいいなあと思っていたところ。
静かな中にグルーヴを感じる曲が体の芯を震わせてくれる。アートワークも秀逸。
Julian Lage / Speak To Me
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今年本当にお世話になったジュリアン・ラージ先生の新作。家で職場で車で電車で。多くの場面で聴いたなぁという印象です。
ギターの表現力は言わずもがなですが、アコースティックギターも多くの曲で演奏していたり、楽曲のバリエーションも豊富なのがこの作品の魅力ですね。
近鉄電車に揺られながら流れる故郷の田園とともに味わったTiburonが美しかった。
Ashley Henry / Who We Are
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アシュリー・ヘンリーのBeautiful Vinyl Hunterは、近年のロンドンのジャズ・シーンでも私的にはかなり上位に食い込むアルバムで、2作目を今か今かと待ちわびてはや5年。そんな状況でリリースされた本作はヴォーカル曲が大半という、1stをかなり愛でていた私には驚きの内容。これがしみじみいいなぁと思える作品で5年待った甲斐がありました。
ニーナ・シモンのMississippi Goddamをカヴァーしてるんですけど、キーもアレンジも変えてるんで最初は気づかなかったくらい。このアレンジなんかもアシュリーらしさを感じさせますね。Everybody knows about Mississippi Goddamの部分を詰まらずに歌えるか選手権をずっとやってました。
Tomoaki Baba / Electric Rider
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馬場智章のメジャーデビュー作「Electric Rider」はBIGYUKIとの共同プロデュースということでめちゃくちゃ期待をして即予約発注しました。そして届いたCD。かなり上がった状態のハードルを超えていく内容に歓喜しました。1曲目の1フレーズ目が鳴った瞬間に新しいと感じましたね。ドラムスのJK Kimも合わせたこのトリオ凄いね。
BADBADNOTGOOD / Mid Spiral
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BADBADNOTGOODの新作はEPで発表していた3作品を1枚に合わせたもの。ストリーミングで聴いていたものがフィジカルになると決まった時点でガッツポーズしました。
私的には今年一番チルいアルバムはこれですね。どこを切り取ってもよだれが出てきそうです。まー気持ちいい作品。浮遊感のあるギターと歌うベース。あーたまらない!
Joel Ross / nublues
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ブルースをテーマとしたジョエル・ロスの4作目。繰り返し聴いていくうちに体に染み入ってくるような作品です。一年通して聴いてきたけれど飽きがくるどころかどんどん馴染んできて気持ちいい。
モンクのevidenceの高まりからコルトレーンのcentral park westの静寂へのつなぎがたまらないのですが、レコードだと裏返さなきゃいけないので、CDも買っちゃおうかなと思う今日この頃。
Alfa Mist & Amika Quartet / Recurring (Live At King’s Place)
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アルファ・ミストの新作はピアノトリオ+弦楽四重奏でのライヴ録音。
静寂、緊張、解放、高揚、品格。そのすべてを兼ねそろえたアルバムですね。
とどまることなく流動、変化し、毎年高レベルのリリースを続けるアルファ。すご過ぎです。
Common & Pete Rock / The Auditorium, Vol. 1
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私のようなジャズから流れたにわかHip Hopリスナーでもこれはしびれましたね。こんなの最高すぎるでしょ。
Pete Rockのトラックメイクがまぁ凄い!
Commonの声も体を震わせてくれる!
言うことなしの作品。次回作vol.2も2025年にリリースが決定ということで、これからも目が離せません。
カーティスのカーペンターズ・カヴァー曲のここを切り取るセンスよ。
Samara Joy / Portrait
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サマラ・ジョイの3rdアルバムは、トラディショナルなラージ・アンサンブルの歌伴との録音。
これまでもその歌唱力、表現力で感じてはいたものの、ここに来て王道感がさらに増してきた。
彼女はサラ・ヴォーンなどのレジェンドと競ってるんだということを浮き彫りにさせた作品。
SML / Small Medium Large
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今年一番驚いたアルバムはこれだった。
SMLは昨年のミシェルのアルバムでも大活躍だったサックス奏者のジョシュ・ジョンソン、ベーシストのアンナ・バタース、シンセサイザー奏者のジェレマイア・チュウ、ドラマーのブッカー・スタードラム、ギタリストのグレゴリー・ユールマンからなるクインテット。
インプロ&ライヴ録音の環境で生み出された斬新な音。
Ezra Collective / Dance, No Ones Watching
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今年一番ライヴに行きたい!と思ったアルバムはこれだった!エズラ・コレクティヴの3rdアルバムはこれまでの方向性をさらに押し進め、洗練された印象のあるダンス・アルバム。
踊れるし、個々の演奏やメンバーの結束も素晴らしい。何より曲がいい。
早くライヴ観たいですね。できればホールで!
Nala Sinephro / Endlessness
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今年一番完成度が高いと思ったのはこのアルバム。
ナラ・シネフロはロンドンで活躍するマルチ奏者で、前作「Space 1.8」から3年ぶりの2ndアルバム。
そのうちLPも欲しいけれどCDもリピートさせると文字通りContinuum、Endlessnessになるのでオススメです。
ずっと浸っていたくなる作品。みなさんはどの番号がお好き?私は6番です。
Norah Jones / Visions
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今年1番のアルバムに推すのはノラ・ジョーンズ通算9作目のアルバムVisionsです。
ノラにとってはいろいろな表現方法がある中での一端ということでしょうけど、この録音には参りました。信号待ちとか、ふとした瞬間に脳内再生が始まります。その脳内で鳴ってる音がまた暖かいのよ。それで実際にも聴いて補完することが多々ありました。ノラの作品群の中でもこんな素敵なアルバムは久々だったので嬉しくなっちゃいました。
まとめ
2024年は本当にたくさん買ったなぁと。最初にも書きましたがこんなに買ったのは初めてで、ちょっと買い過ぎだと思ったりしてますが、2025年も新しい音楽を追いかけて素敵なアルバムに出会いたいです。
ロンドンは相変わらず熱いですし、ブルーノートはグラスパーの世代はまだ健在ですが、徐々にイマニュエルやジョエルの世代に移り変わってきているのが顕在化してきたなと感じています。できればライヴで今の音を体感しながら追いかけていきたいと思います。皆様も体調第一でよきミュージックライフを!
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